11月例会 井上さんによる「紀州の海防」

今日の例会では会員の勉強会として、井上泰夫さんにお話いただきました。

井上さんが所属される歴史の会のお仲間の出席もあり、いつもよりにぎやか♪

 長い海岸線を持つ紀州にとって、海防は常に意識せざるを得ぬ問題であったようです。家康の十男であり紀伊徳川家の祖・徳川頼宣のころから海防のための「浦組」が組織されていたとのこと。しかし内戦のない平和な時を長く過ごすうちに、武士はその命ともいえる具足などの備えも怠るようになっていたそうで、いよいよペリーの来航後、緊張が高まってきたときには町人からお金を借りて整える慌てぶり。そうしたことが日記から読み取れるそうです。

 小梅さんの日記は当時の政治情勢に敏感かつ客観的で、たいへんおもしろいと井上さん。嘉永七年九月に紀州沿岸にやってきたロシアの軍艦ディアナ号の騒動の時の日記が残っていれば、どんなに興味深いか、と残念がっておられました。

 その後の海防の強化、勝海舟らの視察について触れられたあと、和歌山に残る台場を紹介してくださいました。会では、4月22日の会員向け春の遠足で、雑賀崎あたりの遺構を見て回りたいと計画しています。

 

<今後の予定>

*12/17(水) 17:00~ 忘年会 ダイワロイネットホテル3F 語らい処「坐・和民」にて。

 希望者は12/10までに中村会長までお申し込みください。

*1/28(水) 13:30~ 1月例会  

*2/25(水) 13:30~ 2月例会 

*3/3(火)  雛祭り 正住寺にて

*3/25(水) 13:30~ 3月例会+総会 

*4/22(水) 4月例会+春の会員遠足(雑賀崎)

☆ご参加をお待ちしています。 

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コメント: 4
  • #1

    koumesan1804 (木曜日, 27 11月 2014 02:03)

    秋のウォークで取上げた『環海異聞』を私が写したのはこの黒船騒動からずっとさかのぼる天保八年(1837)。そのときに得たロシアの風俗などのいわば長閑な知識と、ペリー率いる武装した巨大艦隊とのギャップが、幕府をはじめ皆に大ショック!

  • #2

    芝田浩子 (木曜日, 27 11月 2014 09:16)

    先日、下田を訪れました。ロープウェイで寝姿山に登り、黒船が来た下田湾を一望したり、
    吉田松陰さんが密航するために隠れていた弁天島に行ったり、
    ペリーロードを散策したり、幕末の景色に思いを馳せながら一日過ごしました。
    (韮山の反射炉も見てきました。)

    さて、和歌山には、下田や浦賀より以前から、異国船が到来していたとの事、
    また、小梅さんが浦賀にペリーが来たのを、その12日後には知っていた事等々、
    紀州は海とは切り離せない土地柄であることを改めて感じました。
    井上さんのお話大好きです。
    次回のお話も楽しみにしています!

  • #3

    koumesan1804 (土曜日, 29 11月 2014 21:05)

    芝田さん、ありがとうございます。
    井上さんにはこれからも登場していただき、小梅日記を核に、色々な面から紀州を料理していただきたいですね。
    また遊びにいらしてくださいね♪

  • #4

    温  忍 (火曜日, 02 12月 2014 12:42)

    紀州の海防の井上さんのお話、不勉強で学校での歴史しか知らない私にとっては和歌山のことが聞け落ちぶれつつある和歌山を見直す要素の興味に引き付けられました。小梅日記との関連を示して頂き益々小梅さんの情報収集のすごさにびっくりです。今回のようなお話また聞けることを楽しみにしています。