小梅忌、歴史カフェ そして例会のご報告

  抜けるような青い空に見事に色づいたイチョウ。右の写真は昨日撮影したきのくに志学館です。「小梅日記」原本が所蔵されている和歌山県立図書館および、その後寄託された小梅筆の写本などが収まる和歌山県立文書館がこの建物の中にあります。

 次第に下り坂になってきた本日、11月の例会を行いました。

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 11月2日、菩提寺である妙宣寺に集い、今年も小梅忌を行いました。法要と「悪人になれ」という、人間関係を滑らかにするために有効だという含蓄のあるお言葉をお教えくださったご法話のあと、今回の話者・井上泰夫さんの登場です。

 まず「ええじゃないか」の騒動があった慶応三年(1867)の出来事を示され、全国でもここ和歌山でも大きな事件が次々と起きたことを一同確認。そんな中頻発した民衆運動=「世直し一揆」「おかげまいり」そして「ええじゃないか」の違いを学習しました。そのうち、史料が少ない「ええじゃないか」について「『小梅日記』には和歌山におけるこの騒動が多く記録されている」と紹介されました。そしてこの不思議な騒動発生の背景を、長州征討などの争乱や政治経済の乱れから説明されました。日記中の和歌山の地名が出てくる興味深い箇所を詳述する中で、井上さんも疑問に思っておられた地名について会員の永廣さんから有力な示唆があり、地域密着の当会の強みを再確認しました。

 それにしても小梅さんの情報量と記録する力には舌を巻きます。私が気に入っているところは、家族ぐるみの付き合いのある家の娘さんが「みんなと同じ格好で踊りたいから赤襦袢を貸して」とやって来たというところ。現代の和歌山では「おどるんや」という揃いの衣装を着た若い人たちの集団での踊りが、半世紀の歴史を持つ「ぶんだら節」と共に夏を彩りますが、「ええじゃないか」の騒動に混じって仲間で弾ける場所を、幕末の若者も求めていたのでしょうか。

 来年は小梅さんの130回忌。記念になるような企画ができればいいな、と検討しております。

 

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 11月11日(土) まちライブラリー@大阪府立大学にて、歴史カフェ「手づくり絵本で郷土の歴史を楽しむ」というタイトルで中村会長・山上がお話しをさせていただきました。

   歴史好きの方、本好きの方がお集まりの会だというので、サブタイトルを「幕末紀州の川合小梅、そして絵本誕生裏話」としていただき、川合小梅と小梅日記の紹介に加え、『小梅さんの日記』をご覧いただきながら絵本制作時のドタバタや苦労話も話させていただきました。

 お集まりの皆様にたいへん熱心にお聴きいただいた上に、コーディネーターの岡本さんが安政の南海地震について、そして坂本龍馬がらみのいろは丸と明光丸衝突事件についての史料をご準備くださっていたので、さらに厚みのある場となりました。質疑応答の時間には多くの方から活発にご発言いただき、楽しく小梅さんを紹介できたステキな午後でした。ご参加のみなさま、有難うございました。(下の写真は岡本さん提供)   

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 12月3日(日)12:00~15:30、勤労福祉会館(プラザホープ)にて、和歌山県ボランティアフォーラムが開催され、当会もブース出展で参加します。中村会長、辻副会長、温さん、平松さんが会場でみなさまをお待ちしています。

どうぞ遊びにいらしてください!!

 

 また、会員の山田至さん、山本隆造さんが福祉ボランティア功労者として、和歌山県知事感謝状を受賞されました。長年にわたるご活動にほんとうに頭が下がります。おめでとうございました。

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 旅する芝田浩子さん、11月は三重県からです。 

津市の観光ボランティアガイドさん、そして志摩市の横山展望台ビジターセンターのスタッフさんに、『小梅さんの日記』をお手に取っていただきました♪ 

芝田さん、いつもありがとう♪ 小梅さん、全国を巡る!

 

 <今後の予定>

 

12月6日(水) 17:00~ 忘年会!!

 ☆12月例会はお休みです☆

次回の例会は2018年1月31日(水) 13:30~ 

NPOボランティアサロン(フォルテワジマ6F)

見学も大歓迎、どうぞ遊びにいらしてくださいね。