2014年 小梅忌

 今年も川合家の菩提寺である堀止の妙宣寺で小梅忌を行いました。お寺では日蓮上人のお命日が近いので、見事な飾り付けがなされています。今回は会員限定、法要には8名が参列し静かに小梅さんを偲びました。ご本尊向かって左には、小梅の夫・梅所のお軸を今年も、掛けてくださっています。

 ご住職様が「変化(へんげ)の人」というお話しくださいました。仏さまに代わって手をさしのべてくれる人のことだそうです。当事者が気がつかない、意図しないところでふと現れて、救ってくれる(=功徳を与えてくれる)人、どなたの記憶にもあるのではないでしょうか。心の中の仏さまと繋がっている部分が作用するのだそうです。自分もまたどこかで「変化の人」になることができていると、嬉しいですね。

小梅さんのお墓にお参りした後、午後に備えて近くの料亭で親睦会。

今年は盛りだくさんなのです。

 食事の後、県立図書館に移動して『小梅日記』の原本を特別閲覧しました。

びっしりと書き込まれた細い筆の文字には驚かされます。書類などを写した時と、日々の出来事を書くときでは、筆の勢いが違うようだと皆で話しました。私は先日のウォークで扱った慶應三年の大小暦に興味津々です。小梅さんが触った日記、と思うと感無量です。

 最後は、県立図書館の上にある県立文書館にて、これもウォークで扱った『環海異聞』の写しを拝見しました。2008年の城フェスタを機に、小梅さんの縁者から当会を介して、文書館に寄託されている文書です。小梅研究の第一人者である須山先生が解説してくださいました。さきほど拝見した『小梅日記』に比べ、格段に紙面にゆとりのある写しです。文字も丁寧。そして絵が得意な小梅さんの本領発揮。美しい色、細かい描写に嘆息しました。小梅さんの肉筆、また会う日まで!