第五回 雛祭り

3月3日、多くの方にお集まりいただき、第五回の雛祭りを開催しました。

 毎年、快く会場を提供してくださる正住寺の中井ご住職さま、副住職さまのご法要とご法話から今年もスタートしました。 今年のお話に登場したのは「迦陵頻伽声(ほんとは旧字体)」という想像上の生物。心を落ち着けてお経を聴くと、例えようもなく美しい、この生物の声に聞こえるそうです。

 そして本日のご講演は、和歌山大学教授 鈴木裕範先生の「女性の日記から見る和菓子」。 『小梅日記』と、もう1人和歌山においての幕末期の日記を残している沼野峯の「日知録」に登場するお菓子調査、南北に長い和歌山のお菓子における地域性、十代藩主治宝公の時代に花開いた豊かな菓子文化、表千家と和歌山の深いつながりなど、多岐にわたりお話しくださいました。そして、「美味しい和菓子はいい町の条件」とのご主張から、かつて栄えた和歌山の和菓子文化を一人一人の購買からまた盛んにし、そこに繋がる産業をもっと元気づけて、和歌山の経済や暮らしの向上に積極的に利用していこう、とご提案いただきました。詳しくは先生のご著書『紀州の和菓子 その文化とまちづくり』を是非お読みください。書店にて販売中。ネット書店でも入手可能です。

 茶話会は別室に移り、地元・駿河屋さんの「あみがさ餅」。辻副会長のミニ小梅展解説と、小梅さんが焼酎をつくって楽しんだ「らんびき」(会員の阿部さん寄贈)披露。 そして先生を囲み和やかな時間を過ごしました。 鈴木先生、ご参加下さった皆様、誠に有り難うございました。