梅雨の晴れ間に恵まれ、『小梅日記』にたびたび登場する「あら浜」を探しにでかけました。総勢12名、ご案内は絵本制作時にもお世話になった、代々近くにお住まいのOさんです。Oさんがご準備くださった資料を手に出発です。
以下、写真とレポートは会員の芝田浩子さん。
Oさんのお庭。江戸時代の小屋が昔あって、それを取り除いた時に下から青石がたくさん出てきたそうです。Oさんのお宅から西に向かうと、南側には花王石鹸の工場。昔このあたりを「お庭」と言っていたそうです。
荒浜に向かい、西に進みます。通路の南側のこの松林の辺りに昔「浜御殿」があったそうです。 松林はOさんの小さい頃から変わっていないそうです。
荒浜へ出る道から少し寄り道、高台に出ました。ここは和歌山城と同じくらいの高さにあるそうで、津波からの避難場所にもなるそうです。
元来た道を戻り、西に進むと南海和歌山港駅が見えます。見えるだけで通り抜けはできません。昔Oさんはこの道を通って、荒浜に出たそうです。「荒浜で運動会があったり、遠足のお昼を食べたりしました。白砂青松。海まで白い砂浜がひろがっていました。夏は歩くのが熱かった。貝も拾いました。楽しい思い出がいっぱいです。」
Oさんの思い出を見てきた2本の松が、当時と変わらず人々の営みを見ています。幹の太い立派な松です。
青岸神社、子安地蔵さんにお参りして、昔の街並みを歩きます。蔵や長屋門などがあり、鍵曲がりになっています。
薬種畑公民館の前の道です。楠の太い幹が見えます。
このあと水軒川をご案内いただき、喫茶店にて中村会長による「『小梅日記』にみる‘あら浜’」解説&茶話会と5月の例会を行いました。
和気藹々と楽しかったですね。
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芝田浩子 (日曜日, 02 6月 2013)
憧れの荒浜。和歌山港駅の前に出て(西側)、南に行けば、ずっとずっと松林です。
ここは多分昔とそう変わりはありません。この松林から海側に大きな砂浜がありました。
本来は磯ノ浦の方からずっと続いていたのではと思います。
なんという自然のこしらえた風景。
この松林を元にして、白砂青松のの荒浜をぜひ想像してみてください。
波の音と松の枝がこすれ合う音を想像してみてください。
ここで、たくさんの貝がとれたのですよ。
アサリやオクガイ、マテガイ…。
その豊かさを想像してもらえたらと思います。
絵本「小梅さんの日記」18、19ページより。